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ドイツ報告 -フライアムト編-

更新が途絶えてしまって、申し訳ございませんでしたm(_ _)m
ブログ、書いていきますぞー!




6月はまず、なんといってもドイツツアーの報告をしなければなりません。

6月5日~10日までの間、徳島小水力利用推進協議会の方々に同行させていただき
ドイツのフライブルクとフライアムト、シェーナウに行ってまいりました。

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*徳島小水力利用推進協議会*
全国小水力利用推進協議会の徳島バージョン。
徳島で、再生可能エネルギーや自然エネルギーによる発電の可能性を探るべく
実地調査を行ったり、情報収集を行うほか
市民や地域の金融機関にたいして徳島での
新エネルギーの展開を考える機会(講演会、セミナー等)を開催しています。
今後も目が離せない、熱意に溢れる団体です!!

余談ですが、先日この団体が開催した講演会に
講師として招かれていた備前エネルギー株式会社は、とてもおもしろそうな活動をしています!
そして、社員がアツい。







さてさて、ドイツ視察の話に戻りましょう。

まず、なぜドイツに行ったのか、ですが
上勝町は今後、持続可能な地域づくりを行うべく
電力においては、再生可能エネルギーや自然エネルギーといった
自分たちの周りにある資源から電気を供給できるシステムを作ろうとしています。
今回のドイツ訪問は、それを実際に実現しているモデル地域を見て
情報収集することや、今後の課題を整理することが目的でした。

そのため、ドイツの環境都市とも言われているフライブルクでは
多くの環境に配慮したシステムや人々の暮らしのあり方を見て回り
フライアムトでは自然エネルギーやコージェネレーションの活用を学び
シェーナウでは、市民が運営する電力会社に訪問したり
町内の電力供給設備を見学させていただきました。(シェーナウに関しては後で!)





では、現地での内容を詳しく。





日本を出発して11時間。
5日の夜、ドイツのフライブルクに到着です。夜9時だというのにこの明るさ・・・。

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この日は、現地でのコーディネートと通訳でお世話になった環境ジャーナリストの村上敦さん
(通訳の上手さと話のおもしろさで、私は感動。)と
私がいきなりメールで「ドイツ、わからんので助けてください!汗」とお願いした
オイカワさんと翌日からのスケジュールを確認し
しっかりとドイツビールとホワイトアスパラを食べて終了。



【2日目-フライアムト-】
この日は池田憲昭さんに
通訳をお願いしながら、ドイツの環境問題に取り組む市民団体
BUND(ドイツ環境自然保護連盟:Bund für Umwelt und Naturschutz Deutschland)
で長年事務局長として活動してこられた、エアハルト・シュルツ氏の
コーディネートでフライアムト村を視察。

*BUNDについて、詳しくはコチラ

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人口約4,200人のフライアムトは、1997年から
再生可能エネルギーによるエネルギーの供給を始め
現在では村のエネルギーを自給自足しています。
それだけでなく、余った電気(余剰電力)はを村外に輸出しています。


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村内には4機の風力発電機がありますが、全て市民の出資によって設置されています。
現在は5機目を建設中。



実際にバイオガス燃料によって発電している農家にも伺いました。
こちらの農家は、2002年までは豚300頭、牛100頭を飼育していたのですが
BSE問題で肉の価格が下落し、他の収入源を得る必要に迫られました。
そこで、これまで家畜の餌として作っていたトウモロコシや牧草を
微生物に分解してもらい、そこから出るガスを利用してバイオガス発電を開始。
この発電方法は電力でなく熱も生産するので、その熱で温水をつくり家庭に供給されています。

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ガス発生後の様子。この土は堆肥として農家に渡されます。

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バイオガス発電によってできた熱を貯めておくタンク。






その後、別の農家では木製チップによって電気を発電していました。

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向って左手:企業が作った木質シップ。小型だがコストがかかり、高い。
向って右手:木を砕いただけの木質チップ。企業の商品と同じエネルギーが発電可能で安い。
 「わざわざ加工されたものを買わなくても、イインダヨ!」とシュルツさん。


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そして当たり前のようにソーラー発電。







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フライアムトでは、再生可能エネルギーが実際のシステムとして動いている
現状を見ることができました。



            風や食物、微生物の力を借りてエネルギーや電力を作る。
                           ↓
          各家庭や企業オフィス、幼稚園、その他公共施設で使用される。



この構造は、環境に負荷をかけない形でエネルギーを供給しながら
人の生活の利便性を損なう必要もなく
さらに農家が一定の収入を得られるといったメリットがあると思います。 
  
          「環境と、人の暮らしと、経済性」



持続可能な地域づくりのキーワードがここで成立している。



上勝もこんなんにしたいーー!!!



これにて、フライアムト編、終了です!!





・・・。あっ。この日のお昼御飯はドイツの餃子、「マウルタッシュ」でしたー。

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もっちもち。



Terumiii

by oto-pjt | 2011-06-21 14:58 | ドイツ報告  

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